イスラーム
タイトルから「入門書」的なものを想像するひともいるだろうが、実際には非常に難解な書だと思う。イスラームについてある程度知っていて、なおかつフリッチョフ・シュオンの諸著作に親しんだことがなければ、読み通すのはつらいだろう。 Harry Oldmeadowが…
Frithjof Schuon Film Clips
いつの間にやら蔵書が増えてきたので、とりあえず入門編として作成してみた。 「フリッチョフ・シュオンの著作」
著者セイード・ホセイン・ナスルは、テヘラン生まれで現在アメリカの大学で教鞭をとるイスラーム学の権威で、イスラームに関する本を多数出版している。本書『イスラーム魂:その普遍的価値』は、9・11テロ以降、増幅するイスラームに対するネガティブ・イメ…
改めてAmazon Review用に書き下ろしてみた。 『諸宗教の超越的一致』は、比較宗教学者フリッチョフ・シュオンの処女作にして代表作である。その主張は、簡単にかみくだいて言えば、すべての宗教には「外面」と「内面」があり、外面においては違いはあれど、…
日本人ムスリム学者中田考先生によるイスラム本。類書にない独自のポジションが目を引く。 西洋人(+日本人)は、サイードの指摘するオリエンタリズムに基づき、「異文化」としてイスラームを理解してしまう。しかし、中田が主張するように、イスラームが、…
モノテイズムについて調べていて到達したが、キテますな。http://homepage3.nifty.com/hasankonakata/academicaim.html 学問の目標 (1)日本の同胞に対して「ノイズをまじえずに唯一なる神の実在を伝える」こと(2)イスラーム世界に対して「現代の二大偶像神た…
『デリダと否定神学』とかは知ってたが。高いので、買うのはペーパーバック出てからだな。 Sufism and Deconstruction: A Comparative Study of Derrida and Ibn 'Arabi (Routledge Studies in Religion)
タイトルは「イスラーム哲学の原像」ではあるが、実際には十三世紀に勃興しはじめた、イスラーム神秘主義哲学(イスファーン)、しかもイブン・アラビーという一人の思想家に焦点を当て、その思想の内でも「存在一性論」に特化して論じている。とはいえ、広…
イスラームに心が傾きはじめたことがきっかけで、この比較宗教学者フリッチョフ・シュオンの初期代表作にも手を伸ばした。完読していないので評価はつけない。 簡単に言えば、どの宗教も顕教的(エキゾテリックな)側面と密教的(エソテリックな)側面があり…