2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

哲学の東北――加藤尚武編『哲学の歴史 7 18-19世紀』★★★

中央公論新社の哲学新シリーズ。「歴史」と銘打ってはいるが通史ではなく、重要人物や学派などの論考をまとめたもの。 若い頃はこの手のシリーズが出たら四の五の言わず、全部買っていた。今のところはドイツ観念論本のこれと、中世哲学の3巻のみ購入読了済…

四十にして惑う

戦いを終えれば緑なす桜 一輝 今日で四十代に突入である。

いまどきこんな青春――柏原麻実『宙のまにまに』1〜4巻★★★

アフタヌーンにしては珍しくというべきか、いや逆にアフタヌーンだからこそというべきか、こっぱずかしくなるような学園青春もの。なんだか地方の大学の映研が撮ったような恋愛未満的なあまずっぱいシチュエーションが、今の私のような腹黒いおじさんには耐…

テクノポップ幸福論――Perfume『GAME(DVD付) 【初回限定盤】』★★★★★

「Baby cruising Love / マカロニ」が出た時は「前途多難」と評したが、それからあれよあれよと期待をうらぎる売れっぷりで、エド・はるみのような勢いでテレビに出まくっている。私の見通しが杞憂に終わったのはよかったが、娘を嫁に出す父親のような一抹の…

「随想 吉祥寺の森」を応援する

「随想 吉祥寺の森」さんからトラバがかかっていた。といってもこちらではなくあちらである。内容は私とも因縁深い「頬白親父」さんのことで、コメントやトラックバックの対応についてはまったく同感であるので、この点については陰ながら応援したい。 http:…

さ〜て次回のらき☆すたは――『らき☆すた』★★★★★

一貫したストーリーもなく、オチの弱い会話がだらだら続くだけ。いや、ぐだぐだか。というか、これって萌え版「サザエさん」? しかし、この永劫回帰するトリビアルでマニアっくなやり取りに身をゆだねていると不思議なトランス感に浸ってしまう。やべぇ、面…

タモリ倶楽部

テレビ朝日系。香川県では日曜深夜0時45分〜1時15分枠。 「トーキョー・ボーズ・スタイル」と称して各宗派の僧侶のファッションをフィーチャーした、いかにもタモリ倶楽部らしいコアな内容であったが、それより何よりゲストがPerfumeだったのがうれしい驚…

木村カエラがいるじゃないか――木村カエラ『+1 (DVD付) 』★★★★

待望の4thアルバム。3rdからさらにロック色が強くなった感がある。石野卓球とタッグを組んだ「Jasper」すらテクノポップといった印象は強くない(堅い言い回しと軟らかい言い回しの掛け合いが非常に気持よい)。全体にライブを想起させる作りで、正統なロ…

和風メイド参上――アサミ・マート『木造迷宮』★★

売れない三文小説家と彼に仕えるお手伝いさんをめぐる話。日常系+レトロ+変則メイドという組み合わせ自体は多くの需要を見込めるのに、何かもう一押しが足りない。決して絵も話も下手ではない。テイストは芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行』に似ている…