2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

天皇本を読む

里見岸雄本さぼって、中川八洋『皇統断絶』大原康男『天皇―その論の変遷と皇室制度』をたてつづけに読む。中川は絶対原則のひとつとして皇族の養子の禁止を挙げていて、養子採用の浅はかさを痛感した。私も養子論については取り下げたい。中川の主張(皇位の…

天皇と政治

ほとんど直観なのだが、天皇に「統治権の総覧者」としての地位を戻すことこそが、天皇制と日本型民主主義を安泰ならしめるベストな方法ではないのかと思うようになってきた。三島は菊と刀との結びつき、すなわち天皇と軍隊との紐帯を復元すべきとしたが、そ…

国体に対する疑惑

『萬世一系の天皇』を休んで里見岸雄『国体に対する疑惑』を読みふける。すでに述べたように里見は、やたらに神秘化したような国体論(天皇論)を批判して、諄々と理性的なアポロジーを展開している。しかし、読んでいて違和感を覚えるところもある。私は渡…

天皇論

『萬世一系の天皇』ちびちびと読む。里見は左の軽薄な天皇論を否定する一方、昭和前期に威勢をふるった、天皇を神格化するような右の天皇論をも批判している。理性によって受け入れがたい天皇論は、かえって皇室の存在に疑義を生ぜしめ、その存続の危機をま…

萬世一系の天皇

注文していた里見岸雄『萬世一系の天皇』が届いた。おそらく名前を知っている方は少ないだろうが(私も最近まで知らなかった)、その筋では超有名な天皇論者のひとりだ。 検索してみると、一水会顧問・鈴木邦男が触れていた。 http://www.geocities.co.jp/He…

近況

金土と出張で高知に行ってきた。弊社主催のゴルフコンペ。 元衆議院議員のM先生はじめ、えらいさんが来ていたので気づかれした。M先生の専属運転手の方が相部屋だったのだが、このひとがかなりの強烈キャラで、いろいろ裏情報を教えていただいた。そのせいで…

女系天皇容認は無血革命である

「たかじんのそこまで言って委員会」でも早速女性・女系天皇容認論の話題が。パネラー中4人が反対(レギュラーの宮崎、橋本、三宅および(意外にも)民主党原口議員)を示していたのはこの番組の見識だが、専門家として登場した所功が「女性天皇」と「女系…

遠藤浩樹「EDEN」1〜13巻★★★

謎のウイルスによって人間が結晶化していく世界が舞台。民族や宗教などでかいテーマも散見されるが、さしあたりこの物語は、主人公である麻薬カルテルのボスの息子が、「プロの犯罪者」となっていくというビルドゥングス・ロマンと読める。タイトルも含めキ…

LAST EXILE

最近借りてきて見てるが、第3話サブタイトルが「Transpose」で、あれ、と思ったら、第4話が「Zugzwang」、第5がなんと「Positional Play」だ。あきらかにスタッフの中にチェス好きのひとがいる。チェスを小道具に使うのはアニメでも映画でも漫画でも数多…