2005-11-13から1日間の記事一覧

天皇本を読む

里見岸雄本さぼって、中川八洋『皇統断絶』大原康男『天皇―その論の変遷と皇室制度』をたてつづけに読む。中川は絶対原則のひとつとして皇族の養子の禁止を挙げていて、養子採用の浅はかさを痛感した。私も養子論については取り下げたい。中川の主張(皇位の…

天皇と政治

ほとんど直観なのだが、天皇に「統治権の総覧者」としての地位を戻すことこそが、天皇制と日本型民主主義を安泰ならしめるベストな方法ではないのかと思うようになってきた。三島は菊と刀との結びつき、すなわち天皇と軍隊との紐帯を復元すべきとしたが、そ…

国体に対する疑惑

『萬世一系の天皇』を休んで里見岸雄『国体に対する疑惑』を読みふける。すでに述べたように里見は、やたらに神秘化したような国体論(天皇論)を批判して、諄々と理性的なアポロジーを展開している。しかし、読んでいて違和感を覚えるところもある。私は渡…