NHK杯 佐藤康光棋聖−青野照市九段戦

凄まじかった。現在でもトップで活躍されているベテラン青野九段と、森内名人とともに羽生善治四冠のライバルたる佐藤康光による激戦。戦型は予想されていた通り「一手損角換わり」であったが、先手佐藤の早繰り銀から、アマチュア初級者が指すような、双方居玉のままの叩き合いになった。両者に一失も二失もあったと思われるが、最後は青野玉が中央5五に逃げ切って、都詰めならぬ「都詰まず」にて佐藤投了。解説の田中寅彦九段も言うごとく青野の若々しさが目立った好局だった。