Gedolさんへの最初の挨拶

当ブログコメント欄にもお越しいただいているGedolさんの記事を取り上げてみよう。この方「プチ左翼」と自称なさっているが、天皇制そのものは維持していいという立場である。
http://d.hatena.ne.jp/Gedol/20051114

憲法の立場から皇位継承問題を扱ってる記事が無いか探してたら、こんなの見つけた。

私はこれまで立法政策として女性・女系天皇容認の政府〓有識者会議を批判してきたが、憲法問題としても実はかなり疑問である。憲法違反の疑いが濃いということをこの際、言っておこうと思います。

川西正彦の公共政策研究: 女系天皇容認の皇室典範改正は憲法第二条に反し違憲である

んー、著者は日本が建前上「国民主権の民主国家」である事を忘れている様だが、母系継承についての是非両面の論説を載せているので参考になるかもしれない。

内容的には、ふーむ女系天皇反対論者の意見ってこんな物なのかなぁ・・・という感じ。ざっくりまとめると、「男権社会維持の為には天皇が女系であってはならない」というもの。ま、そこら辺は個人の趣味の問題だからね。

実際には太文字や色文字を使われているが、再現していない。
Gedolさんが取り上げておられる川西氏の記事はこちら
http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/post_31d2.html

で、読んでみたのだが、どこをどう読んでも「男権社会維持の為には天皇が女系であってはならない」とは言っていない。川西氏は、憲法第二条の「世襲」規定を「皇統は男系のみ」の意味と解釈し(私と同じ)、古来家制度においても「世襲」家長は男性であったから、かりに辞書的定義でも世襲できるのは「男性」のみなのだ、と言っているだけである。後半の部分は駄目押しというか、用語法の説明のための例であって、「男権社会」の是非については何も語っていない。もっとも川西氏は「反フェミニズム」を唱えているから、あるいは「男権社会」を肯定する発言が別の場所にあるのかも知れない。かりにそうであっても、この記事のみから、川西氏が「男権社会維持の為には天皇が女系であってはならない」といったという結論を引き出すことはできないと思う。
皇位継承に対する立場がどうであれ、書いてもいないことを書いているかのように言うのはおかしい。読者は両方読んでみて判断されたし。
ただし、Gedolさんは、この記事について一定のプラス評価もしていることは明記しておく。