EASY遍路の記(第3番札所 金泉寺)

kanedaitsuki2009-10-19

 2番札所の個人用納経所(件遍路用品店)で、3番に歩いて行くにはと訊いた所、正門を出て道路を右に行き、最初の信号を右に、と教えられた。3km弱の行程。
 実際門を出ると、すぐ右に遍路道の矢印がある。田んぼの畦道らしい。しばし迷ったが、お店の方の指示に従い道路に出てから右に。
 しばらく行くと、わずかに車二台通れるかというくらいの道路になり、住宅地の中を歩くことに。すぐそばが家なので、金剛杖についている鈴を握ってなるべく音を鳴らさないようにして通った。
 到着すると、ここでは団体遍路客がすでにお経をあげていた。通常、団体客の場合、ガイドさんなどが前もって納経所に皆の納経帳を持っていき、お経をあげている間に朱印墨書してもらうものである。しかし、万が一ということもあるので、私はハイスピードでお経を唱え、最終的にはあとから始めて先に終わることができた。
 急ぎ足で納経所に入ると、何やら年配の女性二人が世間話をしている。納経帳を差し出しても話を続けているので、「失礼だなあ」と少し思ったが、しゃべりながらも手は進み、しっかりした墨書を仕上げていく。妙におかしくてなって、心の中で笑ってしまった。
 実はここには、覗いて顔が写ると長寿を約束されるという伝説の井戸があるのだが、先を急いで見落としてしまった。


水澄むや月の落ちたる井戸の底 一輝


南無大師遍照金剛