フリッチョフ・シュオンとは?

kanedaitsuki2009-09-05

 「Logic and Metaphysics」新記事
 http://schuon.at.webry.info/200909/article_2.html

 さしあたりWikipedia(English)の記事を訳すが、他に、James S.Custinger'The Virgin'を最初に紹介しようかと思っている。「シュオンのマリア論」と言う非常に興味深い主題を扱っている。
 フリッチョフ・シュオンは、アルジェリアの生きた伝統、スーフィーの師アル・アラウィーに弟子入りした。スーフィー教団は、それぞれ預言者の誰かと神秘的関係にあるとされている(カトリックで言う所の守護聖人のようなもの)。アル・アラウィー教団の守護聖人は、実はイエス・キリストである。そして、のちに自ら立ち上げた教団の守護聖人を、シュオンは聖マリアとしているのだ。
 シュオンは聖マリアを「エソテリズムの極地」と表現している。キリスト教神学者ジャン・ボレラの著書で同様の事柄は知っていたが、その時はいまいちピンとこなかった。しかし、シュオンを読むようになって、その含意をある程度は把握できるようになった。
 シュオンのマリア論は、おそらくノーマルなカトリック信者には拒否反応を引き起こすであろうが、いかなる宗教の信者であれ、その宗教の内奥に分け入りたいと願う人々には、大きな示唆を与えるに違いない。


Ye Shall Know The Truth: Christianity And The Perennial Philosophy