どんな問題も論理で解決？――つじ要『論理少女』★★
いわゆる論理パズルを、漫画の小道具としてではなくメインとして扱う時点でかなり無理がある。シチュエーションが学校内に限定されているのも、広がりが期待できない。市で流行している「津隠問答」という無理目の設定をするくらいなら、いささかベタではあるが、「全国論理大会」とか「国際論理大会」とかが開催されていることにしておけば、目標になり、ストーリー全体を漸進的に盛り上げることができただろう。
ミステリ仕立てにすれば、論理パズルは無理なく小道具として挿入できる。といっても、すでに加藤元浩の『Q.E.D.』という先行作があるが。
あと細かい話だが、タイトルは今なら『論理少女 芝いつき』と、ラノベ風にヒロインのフルネームを入れる方が良いだろう。付け加えれば、もっと萌え度の高い名前を選択すべきである。
