神学と数学の類似性

存在論日記」さんが「カトリックの擁護」記事に触れていることに気づいた。
http://sonzai.org/2007/11.htm

神学と数学との間には類似性があると私は考えている。
神学は、「神は存在する」という命題を含んでいる。それは反証可能性を持たない命題であり、したがって、神学は少なくとも自然科学ではない。しかし、だからと言って神学は学問ではないとまでは言えない。神学というのは数学と同様に、公理系から演繹された定理から構成される理論について研究する学問であって、そこでは公理の根拠というものは問われないのである。
神学の公理系というのは、「神は存在する」とか「神は万物を創造した」というような、神と被造物をめぐる命題から構成されている。キリスト教の神学の場合は、聖書が公理系であると考えることができる。
このように神学と数学との間に類似性があると考えているのは、私だけではないと思われる。たとえば、金田一輝さんは、「余はいかにしてカトリシストとなりしか」[1]というブログエントリーの中で次のように書いている。

以下「存在論日記」さんの私の考えに対する異論は、リンク先でお読みください。私からの異論を言えば、神学の公理系が「聖書」という主張である。カトリック神学において公理系を成すのは不可謬的教義群であって、「聖書」ではないのだ。
ともあれ認識を共有する方がいるというのは心強いものである。