行定勲監督『クローズド・ノート』

というわけで昨日4日、宇多津のワーナーブラザーズのシネコンに行ってきた。ここは初めて。八つの映写室が集まっていて、一つ一つは比較的小規模。しかも平日の昼間だったので、客は女性三人組と私だけだった。
数年前香川に越してきてからついぞ映画館になど行ったことのない私がなぜこの映画を見に行ったのかを、殊能将之さん風(a day in the life 2007年10月前半)に並べてみると。

1.たまには映画館で映画を見なくてはと反省したから。
2.『世界の中心で、愛を叫ぶ』『春の雪』など香川で映画を撮って下さっている行定監督へのお礼の意味で。
3.「諸悪の根源」である沢尻エリカを拝みに。

最大の理由は(3)だ。
エリカ様がテレビで繰り返し言っていた通り「普通の話」であった。小学校教諭を目指す大学生香恵(沢尻エリカ)が、母親の「できちゃった再婚」のせいで、一人暮らしするために引越した所からはじまる。香恵はその部屋で、前の住人が残していったノートを見つける。そこには、小学校教諭伊吹(竹内結子)の子供との触れ合いや思い人への気持などがつづられていて、読み進めるうちに、香恵もまた、偶然知り合った謎のイラストレーター・リュウ伊勢谷友介)への恋心に気づきはじめる。
たしかにベタな恋話なのだが、そう思って見れば、そんなに悪くなかった。殊能さんの指摘する「照れると雑巾であたりをごしごし拭き、うれしいとくるくる回るなんて、まるでコント」という箇所も、私はそんなに気にならなかった。要は普段クールな香恵の動揺や喜びの気持を表しているわけで、これは窓からの「私じゃだめですか」という告白と、個展での朗読のシーンへの伏線になっている。初めに抑制しすぎると、伏線としていきないのではないかと思うが。
アニメ声のダルビッシュのヨメも初めの方にちびっと出るだけなのでうっとうしくないし、永作博美のねえさんぶりも好きだ。それはそれとして、沢尻エリカって、腕や指が意外にぶっといな。でも、だからこそ、ちょっと安めの服を着るとめちゃくちゃ可愛い(笑 ぷにぷにの人形みたい。
まあ、映画スノッブではないカップルが見に行くにはちょうどいいんじゃねえの(これってほめてるのか)。

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