あらためて「女性天皇」に反対する

グースさんがこの問題で現実的な策を提案しはじめている。
女系天皇を潰す具体的な方法の考察」
http://sky.ap.teacup.com/applet/deep/47/trackback
連載の予定のようなので、要注目である。

さて、私は「男系維持」運動のためならば、「女系反対・女性容認」派とも手をくむ意志はあるが、いちおう原理原則は明かしておきたい。私は現状では女性天皇」絶対反対である
そもそも「女性」といい「女系」といっても、実際に想定されているのは、愛子内親王殿下の天皇即位に賛成か反対か、また愛子「天皇」のご子孫の天皇即位に賛成か反対か、ということに尽きる。前者を認めれば「女性天皇」容認、後者まで認めれば「女系天皇」容認、ということになる。
さて、愛子内親王殿下が天皇に即位されて、それ以後のことを考えてみよう。このままでは皇統は絶えてしまうので、旧皇族方のご子孫から婿を入れるという案があるにはある。しかし、これ、簡単に言うが実際には難しかろう。本人の意志の問題も当然生じる。まさか、「皇配は必ず旧皇族(?)からとる」などといった文言を皇室典範に入れるわけにもいくまい。そうなると、旧皇族から入婿を、というのは、「女系反対・女性容認」派の単なる願望にとどまる。
そうなると、皇配は一般臣民からとらざるをえないが、そうすると愛子内親王殿下の長子が即位されるとなると、日本史上はじめての「女系天皇」誕生となる。愛子内親王殿下の子供が皇太子に立てられた際、はたして一般臣民はどう思うか。いまのように、天皇陛下のお孫さん、皇太子殿下の子供さんであるからという理由だけで愛子内親王殿下に対して、深い考えもなく感情的に移入している状況から見れば、「愛子天皇のお子さんが天皇になって、どうしていけないの?」と思うに違いない。つまり、愛子内親王殿下が天皇に即位されたらば、「女系天皇」反対運動はいまよりもさらに風当りのきついことになる可能性が高い。
それゆえ、この先の未来に生じることを考えれば、「女系天皇」に反対ならば、愛子内親王殿下のご即位、すなわち「女性天皇」誕生にも反対しなければならないはずなのだ。
この点「男子」に限定していれば、皇配を皇族からとるのもよし、一般臣民からとるのもよし、で「女性天皇」に比べて頭を悩ます時間は少なくてすむ。「女性天皇」を認めたうえで「男系」を維持する困難さに比べたら、「女性天皇」否定の万世一系の方が、より容易であり安定もしている。
こういったシミュレーションをしてみると、旧皇室典範によって皇位継承資格者を「皇男子孫」に限定したのは、伝統を保守するうえで、よく練られた結論かと思う。だから、原理原則だけを言うならば、旧皇室典範の精神を護持すること、そして皇統断絶を避けるために旧皇族の復帰を実現することに尽きる。
はじめに書いたとおり、最後の一線である「女系天皇」反対のためには、さしあたりは「女系反対・女性容認」派、養子派、入婿派、等々とも協力していくつもりはある。しかし、「旧皇族復帰」「女性天皇反対」という、もっとも簡明で正道である原則で一致できればそれに越したことはない。