最近の東天

最近記事がつまらないのでスルーしていたが、東天さんは「天の川」2月19日分で
http://d.hatena.ne.jp/touten/20050219/
程度の低いこんなことを書いている。

ところでライブドアの堀江さん、切れの良い男。堀江さんの頭脳明晰が都合悪い旧態然の政財界の男達。やつらは堀江さんのイメージダウンを図って詭弁を繰り返す。あんな詭弁にだまされてはならない。所有と経営の分離。株式公開制度。M&A。世界基準に遅れる日本のメガ企業。堀江さんは遅れず合法的にやっている、それだけだ。

ぎゃはは。あんまりしったかしないほうがいいぜ。東天さんて、こういう単純な二分図式、陰謀話が大好きなのな。現役官僚bewaad氏の頭脳明晰な見解を対峙しておこう。

■ [misc]ホリエモン
月旦評で取り上げようと思いつつもかなわず今に至ってしまった彼ですが、このまま行くと何を今さらな観察になってしまいそうな気がしてならないので、骨子だけでも公表させていただきます。

彼が口にする目標はいつも、時価総額を世界最大にしたいとか、世界一の金持ちになりたいとか(あのビル・ゲイツだって、本心はどうだか知りませんが少なくとも表向きにはそんなこと言わないのに)。彼には○○がしたいっていうのがないですよね。金を稼ぐのは、やりたいことができた結果ついてくるものではなくて、それ自体に価値があるような主張です。
かつての恋人や友人と袂を分かった話、そこまで正直に話すなんてすごいなんて評価もあるけど、「それが正しい選択だった」って彼自身に言い聞かせる自己正当化(無意識なんでしょうけれど)ですよね。お金と女性の話にしても、じゃあお金持ちになる前はって、「いい女」には見向きもしてもらえなかったようなことを言ってみたり、あきらめないことが大事で狙った相手が最終的に落ちなかったことはないって言ってみたり。彼が納得できるフィクションで自らの思い出を置き換えて、コンプレックスをなかったことにしているだけ。でもそれって、コンプレックスを克服したのではなく、抑圧して目をそらしているだけなんですけどね。
結局、目標とすることができる人に巡り会ったことがないんでしょうね。目標だというからには、今はその人に自分が及ばないことが前提になりますけれど、彼にとって他人は必ず自分より劣っていなければならなくって、その結果自分を礼賛するか、それとも嫉妬して自分を不当に排除するかのいずれか(彼より優れている人は、存在していないのではなくって、彼がその存在を認められないだけだと思うのですが)。だからこそ、具体的にやりたい何かではなく、漠たる世界一というステイタスの形でしか人生のゴールのイメージが浮かばないんでしょう。
となると、世界一の金持ちというのは、彼にとって実は目指すものではなくって、アイデンティティの確認なんですね。彼の中では自分が世界で一番優れているのだから、自分は世界一の金持ちになって当然といいますか、世界一の金持ちになってやっぱり自分は世界で一番優れていたんだと、自己評価はやっぱり正しかったのだと安心したいのでしょう。予定調和といいますか、ヴェーバー流の資本主義の精神といいますか、外部世界を内部世界に合うように変えるといいますか。
だから、例えば先ほどのお金と女性の話にしても、普通の人間ならあんな言いぐさは自分の恋人にとって非常に失礼な言いぐさだと思うはずですが、多分彼にはそういう自覚はないのでしょう。預言(not予言)が実現して奇跡が起こり異教徒が改宗するように、自らの能力が金持ちという凡人にもわかる形で顕現したから、恋人は蒙を啓かれて自分に惹かれたんだと思ってるのではないかと。
でも、これってどう考えても今の彼が幸せだと思う将来にはつながらないんです。こんなにわかりやすくコンプレックスを丸出しにしていれば、彼を持ち上げてお金を引き出したい人から見れば口説き方がたちどころにわかるでしょうから、金の切れ目が縁の切れ目となるまで骨の髄までしゃぶられ、尻の毛まで抜かれて終わりでしょう(あ、でもコンプレックスを抑圧している人間は得てして猜疑心も強いですから、そんじょそこらの小悪党では相手にならないでしょうけれど、持っている金が増えれば増えるほど寄ってくる悪党の質も上がりますから)。
もちろん、真摯にコンプレックスに向き合って克服できれば、それはとても幸せなことなのでしょうけれど、彼の強烈に抑圧された人並み外れたコンプレックスはあの異常なまでのヴァイタリティの源ですので、克服してしまってはその活力は失われてしまうでしょうし、それは今の彼が望むはずもない結末でしょうから。
以上のwebmasterの見立てが外れるとすれば、彼のコンプレックスがwebmasterの想像以上のもので、例えば朱元璋豊臣秀吉クラスのものだった場合ではないかと考えております。
http://bewaad.com/20050215.html

馬鹿マスコミは、ホリエモンみたいなやたら反逆のポーズを繰り返す反体制チックな人物(ちょっと前なら田中康夫)が大好きで、やたら持ち上げてるけどさ、そういうマスコミの戦略にそのままのせられてどうすんの。東天さんて、自分は知的なつもりかも知れんが、頭はワイドショー好きのバカ奥様方と同根ですから、残念!!