伊坂幸太郎『グラスホッパー』★★★★★

ザッピングのように3人の視点がからみあい、最後に重なっていくという、伊坂おとくいの構成。日常的なスタンスを崩さないまま、普通の平凡な人間が犯罪に巻き込まれていくのを、ユーモアに満ちた文章ながら、息もつかせぬ勢いで描いていく。リフレインとして繰り返される亡き妻の言葉が効果的。なんともいえぬラストもすばらしい。とにかく、すごいすごいとつぶやきながら一気に読まされてしまった。3作読んだが、いまのところ僅差でこの作品がわたし的に1位である。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048735470/qid=1108437387/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-4746049-7581849