今週の読売俳壇

6月28日付読売新聞より。
なんとこういう句が出た。

(宇多喜代子選)
四羽とも五羽とも見えて燕の子 木内水

6月7日分の「巣つばめの口四つとも五つとも 吉田昭治」とそっくり。
時期的に若干かぶっているのでパクリとは断定できないが、四・五という数字の取り上げ方まで同一。編集はチェックしなかったのだろうか。
どちらがいいかといえば、断然吉田句の方。木内句は「見えて」の語が不用。「口」という部分に焦点を当てているところも、吉田句の方が像がはっきりしていていい。

今回よいと思った句は、

(正木ゆう子選)
鳥居だけがすきまの新緑の森だ 関谷寛

自由律だが、さっぱりして清新。「すきま」がちょっと甘い感じはする。