お笑いは自己満足ではない

若手漫才師の日本一を決める「M-1グランプリ」の審査が不透明だと、未だにブログやコメントなどで不満がくすぶっている。優勝したサンドウィッチマンが敗者復活組だったこともあってか、事務局がある吉本興業寄りの芸人が予選などで優遇されているというのだ。


M-1審査に未だ不満くすぶる 「選考はデキレースだ」 (J-CAST)

だから何?としか思えない。これが事実としても、M―1優勝のみにお笑いの目的を特化したいなら、「優遇」される吉本興業に入ればいいだけの話じゃん。もちろん、そうしたところで本当に実力がなければ決勝には残れない。
客観的事実だけを言えば、過去7回のチャンピオンの内、吉本興業所属コンビは4組である。吉本興業「優遇」でも、6割に満たない。

この件で、M-1の予選に出場して1回戦で敗れたお笑いコンビ「アイマネ」の倉持結香なる人物(私はぜんぜん知らない)が、自分のブログで不満をぶちまけ、炎上騒ぎになったようだ。
http://blog.livedoor.jp/yukakuramoti/archives/51007262.html

さっきまで反省会をしていました。
敗因は『客に合わせたネタじゃなかったこと』。
でも、当日のお客さんは予想出来ないから仕方ないと言えば仕方ないのです。
今日の予選について言いたいことがあります。
今日は最近人気の某コンビさんが出演する為、お客さんはそれ目当ての方ばかりでした。ある程度予想はしていたのですが。
そういう方達にはネタを理解してもらえなかったのですが、一部のお笑いに詳しいお客さん達は吹き出してくれたので嬉しかったです。
ただ、その人気のある芸人さんだけ明らかに他と待遇が違ったのです。
多少は仕方ない事なのかもしれないけど、控え室も特別扱いなのはどうかと思います。
そして、一番嫌だったのがその芸人さんのネタが終わったらそれ目当ての客がぞろぞろと帰ってしまったという事です。
本当に、信じられない。
その後にネタをする芸人さん達の気持ちを考えたら出来る行動とは思えません。そんな事なら見に来るな!!
皆、今日の為に必死で練習してきてるのに。
ここに書けない事もいろいろとあります。
何であんな人たちが合格なのか分からないんですよ。
メガネぶん取って粉々に踏みつけてやりたい。

年齢からして、結成して一年かそこらだろう。実際一回戦で落ちているわけである。普通に考えれば自分の実力不足であることは分かるはずである。「一部のお笑いに詳しいお客さん達は吹き出してくれたので嬉しかった」などと言える身分じゃあない。
「その芸人さんのネタが終わったらそれ目当ての客がぞろぞろと帰ってしまった」「そんな事なら見に来るな!!」
いったい何様なのだろうか。
本当に売れた芸人もまた、ほとんどがこういう苦渋をなめてきた。そこから這い上がって日の目を見てきた。実力がなければ、人気が出ても一過性で終わる。時間がふるい落とす。オリエンタルラジオがわざわざM―1にエントリーしたのは、彼らもそういうことがよく分かっているからだろう。しかし、そのオリエンタルラジオですら、決勝には残れなかったのだ。
審査は主観的なものだから、客観的な正しさを求めても仕方がない。紳介がよく言っているように、M―1に合わせたネタを容易する必要もある。M―1は本家と同様、総合的な実力が問われるわけである。
自分の笑いに自信があり、一般の客が理解できないだけだと、本気で思うのなら、M―1なぞに出ないで、ライブハウスで少数の客相手に、一生しこしこ自分を慰めていなさい。